2008年 03月 12日
胡蝶の夢 |
このところおめでたい話題が続いていたけれど、悲しいニュースを知ってしまった。
上田現が肺がんのため死去。
直にインタビューをしたことがあるわけでもないのだけれど、
何かと気になる人だった。
一般的には元ちとせの「ワダツミの木」の作者として知られているし、
ソロ・アルバムは雑誌でレヴューを書かせてもらったりもしたのだけれど、
僕にとって彼の作詞作曲で特別な思い入れがあるのは、レピッシュの1988年のアルバム『ワンダーブック』に収録されている「爆裂レインコート(胎児の夢)」(凄い曲名、そして凄い名曲だ!)と「胡蝶の夢」だった。
これらの楽曲からにじみ出てくる彼の世界観は、
人間の儚さや孤独さを凝視した者特有の老成した哀感と
そんな運命に対してダダをこね続けるやんちゃさが同居する特異なものだったように思う。
思い出深いのは、当時の日比谷野外音楽堂のレピッシュ公演で、
これらの曲を演奏する直前になると、曲目表を手にしたレコード会社のスタッフが、
業務中であるにもかかわらず「次は現ちゃんの曲だ!」と目の色を変え、
ステージが見やすい場所へと急いで移動していった光景だ。
レピッシュの中での彼のポジションは、決して中心ではなかったけれど、
彼の作品とキャラクターは、それほどまでに愛されていたのである。
彼は享年47歳。3月3日に誕生日を迎えたばかりだったという。
僕と同学年で、生まれた日もなんと二日しか違わない…。
思わず神妙な気分になってしまう。
彼のブログを見ると、昨年5月に「またね」と締めくくられた後、
3月10日付けで関係者によるものと思われる訃報が発表されていて、切ない。
生前からそんな切なさをずっと抱えていた人だけになおさらだ。
僕は自分のキャリアがようやく2年前から始まったように感じている極端な遅咲きなので(苦笑)、平均寿命より10年位健康で長生きしないとモトが取れそうにない、
などと思っているが、人の運命なんて分かりようもないし、
結局のところ「今日というこの日を生きていこう」なんて呟きながら、
明け方に仕事を放り出してレピッシュのアナログ盤を引っ張りだしてかけているというのはいかがなものか、というのもあるのだけれど…。
でも、このとりとめのない日記を読んでくれているみなさんにとっても、
今日というこの日がステキに充実していると良いね。
きれいごとに響くかも知れないけれど、今、この瞬間は本気でそう思っています。
そして、ご縁がある方とは、4月5日にいっしょに思い切り盛り上がろうね!
上田現さんのご冥福を心からお祈りします。
上田現が肺がんのため死去。
直にインタビューをしたことがあるわけでもないのだけれど、
何かと気になる人だった。
一般的には元ちとせの「ワダツミの木」の作者として知られているし、
ソロ・アルバムは雑誌でレヴューを書かせてもらったりもしたのだけれど、
僕にとって彼の作詞作曲で特別な思い入れがあるのは、レピッシュの1988年のアルバム『ワンダーブック』に収録されている「爆裂レインコート(胎児の夢)」(凄い曲名、そして凄い名曲だ!)と「胡蝶の夢」だった。
これらの楽曲からにじみ出てくる彼の世界観は、
人間の儚さや孤独さを凝視した者特有の老成した哀感と
そんな運命に対してダダをこね続けるやんちゃさが同居する特異なものだったように思う。
思い出深いのは、当時の日比谷野外音楽堂のレピッシュ公演で、
これらの曲を演奏する直前になると、曲目表を手にしたレコード会社のスタッフが、
業務中であるにもかかわらず「次は現ちゃんの曲だ!」と目の色を変え、
ステージが見やすい場所へと急いで移動していった光景だ。
レピッシュの中での彼のポジションは、決して中心ではなかったけれど、
彼の作品とキャラクターは、それほどまでに愛されていたのである。
彼は享年47歳。3月3日に誕生日を迎えたばかりだったという。
僕と同学年で、生まれた日もなんと二日しか違わない…。
思わず神妙な気分になってしまう。
彼のブログを見ると、昨年5月に「またね」と締めくくられた後、
3月10日付けで関係者によるものと思われる訃報が発表されていて、切ない。
生前からそんな切なさをずっと抱えていた人だけになおさらだ。
僕は自分のキャリアがようやく2年前から始まったように感じている極端な遅咲きなので(苦笑)、平均寿命より10年位健康で長生きしないとモトが取れそうにない、
などと思っているが、人の運命なんて分かりようもないし、
結局のところ「今日というこの日を生きていこう」なんて呟きながら、
明け方に仕事を放り出してレピッシュのアナログ盤を引っ張りだしてかけているというのはいかがなものか、というのもあるのだけれど…。
でも、このとりとめのない日記を読んでくれているみなさんにとっても、
今日というこの日がステキに充実していると良いね。
きれいごとに響くかも知れないけれど、今、この瞬間は本気でそう思っています。
そして、ご縁がある方とは、4月5日にいっしょに思い切り盛り上がろうね!
上田現さんのご冥福を心からお祈りします。
by shida-a
| 2008-03-12 04:37
| 雑記